こんにちは、うみほたるです!
霊媒探偵 城塚翡翠の続編【invert 城塚翡翠 倒叙集】の第2話 泡沫の審判の放送直後に、原作者 相沢沙呼さんがTwitterで謝罪。
なにが起こっていたのでしょうか?
2022年12月4日 午後11:30
ところで、ちょっと申し訳ないなぁ、と思っている箇所がありまして……。ドラマ版『泡沫の審判』ですが、本格ミステリの観点から、一点だけすごーく些細なことではありますが、原作者、脚本協力として、お詫びしなくてはなりません。
— 相沢沙呼 (@sakomoko) December 4, 2022
2022年12月4日 午後10:30~放送された第2話 泡沫の審判の放送終了直後に18件にもおよぶツイートを投稿。
その内容はこちら
2022年12月4日 午後11:30
ところで、ちょっと申し訳ないなぁ、と思っている箇所がありまして……。ドラマ版『泡沫の審判』ですが、本格ミステリの観点から、一点だけすごーく些細なことではありますが、
原作者、脚本協力として、お詫びしなくてはなりません。作中で真ちゃんに提示される「どのように犯人だと推定したのか」という宿題ですが、尺に収めるための編集の都合上、手がかりとなる台詞が一部削除されており、視聴者の方に与えられた情報では導き出すことができません。これはミステリ作品としてはアンフェアとなっており、お詫び申し上げます。
もし自分で解いてみようと思った方がいた場合、出口のない迷路で迷われることのないようにしたく、作品に水を差すようなかたちで大変心苦しいのですが、ここでご報告させていただきました。解こうとしないでね。すまん!!!気になる人は原作で確認してもらえると嬉しいです。
ここからは補足です。台詞は脚本上には存在しており、恐らく撮影もされているはずなのですが、僕が確認できるのはあくまで脚本の文章だけ。また、そもそも脚本というのは現場の判断で変更することも普通で、台詞が変わってしまうときもあります。
ミステリとして、こうした伏線の抜けが存在しないよう、毎回かなり詳細に脚本のミスを修正して補足のメモを用意します。ですが、どうしても僕の確認が及ばない、現場でのお芝居の変更や編集の都合上で、やむを得ず手がかりが抜けてしまう部分が出てきます。
僕も映像を確認できるのは放送当日となるので、こうした箇所に気づいてもできることはなにもなく、今回までにも、小さな矛盾はいくつか生じていたのですが、あまり気づく人はいない、あえて触れる必要もない範疇だったのですが、今回は本当に迷路に迷い込む人がいたら申し訳ないなと思いまして……。
作品の特性や撮影手法の構造上、これは限界があると考えており、僕にとっては伏線や手がかりであることが当たり前であっても、現場の人たちや編集する方々など、すべての人にとって同じ前提や認識である保証はどこにもありません。
どの台詞がどれだけ大事なのかは、人それぞれで変わってきてしまう。みんながみんな全力で作って下さっていても、どうしてもどこかで抜けは必ず出てしまいますからね……。
毎回、初期脚本においては、こうした「手がかりが足りず推理が成立していない」箇所は出てきてしまいがちで、今回も元の脚本に存在しなかった箇所を手がかりの不足として書き加えた部分の一つだったのですが、
結果的には手がかりや伏線であることに気づいてもらえず(あるいは承知の上でやむを得ず)、尺を確保するためにと消えてしまったのだと思います。いつも尺の問題は大きく、普通のドラマに比べて圧倒的に台詞量が多くなりますから、どうしても収まらずに、どこかを削らなくてはいけなくなるんですよね。
これは、こうした「さりげなく手がかりを配置する本格ミステリ」特有の問題でもあり、僕はなるべく脚本のすべての箇所に、これはどういう意味で、あとでどう活きるのか、裏側でどう進行していて、探偵はどのタイミングで気づいたのか、というのを事細かく書き込んでいきます。
それでもすべてを網羅できるわけではなく、僕にとって当たり前すぎる部分など、指摘の抜けやミスはどうしても発生してしまい、今回も「これは犯人を特定するための大事な手がかりなので絶対に削ったり変更をしたりしないでください」とメモを添えることができれば防げたはずで、反省しております。
それと同時に、やはりこうした、大勢の人たちの手によって創られ、様々な要因で脚本通りにはいかなくなるドラマ作品で「本格ミステリ」をやることの困難さというのを実感しております。どうにかしたい〜〜〜。
ミステリとしてフェアであることにこだわる必要はないのかもしれず、そんなものを抜きにして多くの皆さんはこの作品を楽しんで頂けたとは思うのですが、やはりこの作品の原作は本格ミステリとして誕生し、多くの皆さまからご評価を頂いので、本質はあくまでミステリであることにこだわりがあります。
そして神は細部に宿ると信じたい。「ただ翡翠と真がわちゃわちゃしているだけ」にはしたくなく、こうしたミステリとしての全力が、その他のミステリではない部分やキャラクターにも魅力を与えているのだと信じています。
これが「小説」であれば、実際に文章を書いて創るのはミステリ作家一人だけで、その作家一人だけが、なにが伏線でそうでないのかを気を付ければ良いですし、伏線も自分自身が生み出したものですから自覚があります。世に出る出版前の校正段階で、編集者や校正さんがミスを指摘することもできる。
しかし、大勢の人がかかわって撮り直しができないドラマでは、そういう作り方ができない。現場で携わってくださっている皆さんは持てる技術の全てを注ぎ込んでくださっているはずですが、全員が全員、本格ミステリの専門家というわけではなく……。
だからこそ、それを脚本上でサポートしなければいけないのは僕なので、皆さんのお芝居を支えるためにも、もっと巧く伝えることができていれば……、と少し後悔しております。いや、ドラマで本格ミステリをやるのは難しいですね……。ノウハウが少しずつ溜まっていくのですが、もっと早く気づきたい。
引用元:相沢沙呼Twitter
なんと「編集の都合上、手がかりとなる台詞が一部削除」され、犯人が導き出せないというミステリードラマとしてあってはならないことが起こっていたのだ。
そのため、原作者の相沢沙呼さんは「ミステリ作品としてはアンフェアとなっており、お詫び申し上げます。」と謝罪をTwitterに投稿していた。
「台詞は脚本上には存在しており、恐らく撮影もされているはずなのですが、僕が確認できるのはあくまで脚本の文章だけ」
原作者では止められない現場の判断で変更されてしまった結果、手がかりの台詞がなくなってしまったようだ。
ただ、これは相沢さんの責任ではない。
ドラマ撮影スタッフの責任かと言われたらそうとも言い切れない。
重要な部分というのは原作者と監督と異なってくるからだ。
原作者は当たり前のことだが、自分で書いた小説のどこがどう重要というのを考えて作品を作っている。ただ、ドラマ撮影スタッフ(監督)は番組の尺や出演者の台詞量、撮影スケジュールなどドラマの内容以外の部分も重要になってくる。
そのため、今回のように原作者の考えと合わない部分が出てきた結果、台詞が削除されてしまったのだろう。
第1話と第2話の間に特別編を放送したのもこのためではないだろうか。
【霊媒探偵 城塚翡翠】の伏線を回収するという視聴者としては「なぜ?」と思わせるタイミングだった。
相沢さんとしては、放送してほしかった部分が放送されなかったのではないか。
彼は原作に忠実であろうとするこだわりが強く、ドラマの制作陣や関係各所の希望がまったくと言っていいほど反映されず、ついには主演の清原さんが撮影に臨めない状態になってしまったそうなんです。新シリーズのエピソードの撮影が中断されていることで、少しでも時間を稼ぐために11月27日に『特別編』を放送することとなったと聞きます。
引用元:週刊女性PRIME
内定していた脚本家が書いた脚本に相沢さんが口出しをすることが続いたため降板。
こだわりの強さに制作現場は疲弊しており、今後も撮影がストップするなどが考えられると相沢さんが悪いような記事になっていた。
正直難しいところだと思う。
やはり、原作が小説なら小説を読むのが一番だと思う。
だから私は、小説が原作のドラマを見た後に原作の小説を読むのも好きだ。
ストーリーはドラマで分かっているが、細かい描写は小説でないと描けないものが多い。
小説を読む一人の人間として時間が限られているドラマで忠実に再現できるのであればそれを応援したいと思う。
相沢沙呼さん、そして城塚翡翠のファンとして…
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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